愛犬の体のことを考えると、「栄養価の高い食事を」と懸命に考えてあげている飼主さんのために、牛肉を使った手作り料理を与えて良いのかを調べました。
肉の匂いが強いドッグフードは犬の食欲をそそりますが、「そもそも肉そのものを犬にあげても良いのだろうか?」と考える飼主さんも多いはずです。
最近は市販のドッグフードではなく、手作りのご飯をあげている飼主さんも多いため、肉と野菜を調理してあげている方も珍しくありません。
牛肉もワンちゃんのご飯に使える食材の1つです。牛肉には食べ物の消化と吸収を助けてくれる酵素が含まれていて、これらの栄養素は肥満を抑制したり、免疫力を付けたりする働きがあります。
ですが、牛肉は加熱すると栄養素が無くなってしまい、大事な酵素が減ってしまうのです。酵素を多く摂るためには、生の牛肉を与えるという方法があります。
重要な栄養素である酵素をたくさん摂取するには生の牛肉が一番ですが、悲しいことに生肉には寄生虫や病原性細菌も同時に含まれている可能性があるのです。これらは下痢や食中毒の原因となります。
犬の胃酸は人間に比べて強力なのでほとんどの細菌を殺してしまうため、生肉を与えても良いと言われていますが、大切なワンちゃんがお腹を壊さないとは言い切れません。
危険性を考慮してトータルすると、生肉はできるだけ与えないようにした方が良いと言えます。牛肉を与える時には、加熱処理をしてあげましょう。
元々は肉食動物だった犬は、人間と暮らすうちに雑食の肉食動物に変化していきました。今よりも昔は、必要な栄養はすべて肉から摂取していたのです。
牛肉に含まれる、ワンちゃんにとって大切な栄養素はタンパク質や脂質、ナトリウム、カリウム、リンなどがあります。これらは人間にとって大切な栄養素ですが、ワンちゃんにとっても同じぐらい大切です。
タンパク質はアミノ酸からできたもの。筋肉や血管、臓器、皮膚だけでなく、ホルモンや免疫抗体といった体中で必要とされる栄養素です。
脂質は体の中では作れない栄養素が含まれていて、体の細胞膜やホルモンを作ってくれる栄養素の一つ。ただし摂り過ぎてしまうと肥満の原因になります。
ナトリウムとカリウムは、血圧を調整したり、細胞を正常に保ったりする働きがある栄養素です。リンは骨や歯、筋肉、神経を正常に保つ効果があります。
牛肉は部位によって脂身の量が違ってくるのは知っていますか?普段からよく耳にする馴染みの深い「バラ」「サーロイン」「ロース」「モモ」の脂身の量を紹介していきます。
肋骨に付いている肉です。バラ肉は肋骨の内側に付いている「バラ」と、外側の「肩バラ」に分かれます。カレーやシチューといった煮込みに適した部位です。
背中の下ぐらいに位置する部位です。ステーキによく使われます。
背中の筋肉部分にあたる部位の肉です。脂身は少なめでさっぱり、しゃぶしゃぶやすき焼きに適しています。
後ろ足の付け根部分の肉です。脂身はほとんどなく、ローストビーフで使われます。
栄養価が高くカロリーも高めの牛肉ですが、与えすぎなければ健康的な手作りご飯の最高の食材です。とくに牛肉のしゃぶしゃぶは調理手順もとっても簡単。ぜひ大切なワンちゃんに作ってあげてください。
必要な材料は牛肩ロースとキャベツ、大根、人参、水菜。そしてアップルサイダービネガーとすりゴマです。
用意した牛肉をサッと湯通しして、野菜はひと口大にカット。器に牛肉と野菜を入れて、アップルサイダービネガーとすりゴマで味を調えるだけです。キャベツには豊富なビタミンCが含まれていて、ウイルスや細菌に対する抵抗力を高めてくれます。美味しく健康な手作りご飯にピッタリの食材です。
ワンちゃん用のチンジャオロース丼に必要な食材は牛肉とピーマン、炊飯した雑穀ご飯、くるみ、パプリカ、人参、きくらげ、ゴマ油です。
調理手順はくるみと野菜、牛肉をフードプロセッサーなどでみじん切りにします。鍋にゴマ油を引き、みじん切りにした食材を投入。器に雑穀ご飯を盛りつけ、炒めた食材を乗せるだけです。
牛肉のヘム鉄とピーマンのビタミンC、くるみの銅で貧血予防ができる、おすすめのチンジャオロース丼の完成♪