大切なワンちゃんのことを考えて「食事は手作りで健康的な食材を」と懸命に考えている飼主さんのために、豚肉を使った手作りご飯を紹介しています。
ペットフードではあまり見かけない豚肉ですが、ワンちゃんに与えても問題はありません。
気を付けたいのは、豚肉はアレルギーが出やすい食材ということです。脂肪分が多い豚肉は、他の肉と比べても消化がされにくいという特徴があります。そのため、豚肉のフードはあまり見かけないのでしょう。
ワンちゃんは人間が食べている肉を食べさせても大丈夫ですが、人間と同じようにアレルギーを持っている子もいるという点には注意してください。初めて与えてみるという場合には、ごく少量から与えてみるようにしてみましょう。
豚肉は鮮度に関わらず、E型肝炎ウイルスやトキソプラズマといった寄生虫、サルモネラ属菌、カンピロバクターなどの食中毒菌を持っています。
豚肉を与える場合には部位に関係なく、必ず加熱処理をしてからにしましょう。
豚肉を生食用として販売や提供することは、食品衛生法で禁止されているのですが、あくまで人間のための法律です。ですが、ワンちゃんに生の豚肉を与えても食中毒や感染症が起きない保証はないので、生の豚肉は与えないでください。
豚肉には筋肉や内臓、皮膚、被毛といった犬の体のほとんどの箇所で必要となる栄養素のたんぱく質が豊富に含まれています。また、ビタミンやミネラルのバランスも良い食材です。
豚肉に含まれるビタミンB1は疲労回復に良いとされています。ビタミンB3と呼ばれるカルニチンやナイアシンは脂肪をエネルギーに変換するので、ダイエットにも最適です。ただ、カルニチンは熱に弱いので、しゃぶしゃぶなど軽く火を通した状態で与えてあげる料理が良いでしょう。
豚肉の脂には、コレステロールを減らしてくれるオレイン酸、抗酸化作用を持つステアリン酸が含まれています。でも摂り過ぎると、肥満の原因にも…。
豚肉は部位によって脂身の量が異なってくるので、脂身の少ない部位を与えましょう。
豚のお腹の部分です。脂身が多く、主にベーコンやチャーシューといった、豚の歯ごたえを楽しむための料理に使われます。
豚の背中の筋肉部分です。とんかつやポークソテーなどに適しています。
豚の肩から背中の部分です。赤身と少しの脂身が混ざっている部位で、生姜焼きや焼き肉などに用いられます。
豚の太ももにあたる部分です。脂身は少なく、さっぱりとした味わい。ボンレスハムなどに使われます。
豚肉の赤身と呼ばれる部位で脂身がとても少なく、とんかつなど油を使う料理に適しています。
脂身が少ない、筋肉質な部位です。シチューや豚汁、煮込み料理などに使われます。
手作り料理に味噌を使うことで、発酵食品としての栄養も一緒に摂取できるおすすめの豚汁。味噌は火を止めて入れることで、風味を損ないません。
必要な食材は豚肉と人参、大根、ゴボウ、きくらげ、ブロッコリーの茎、味噌と昆布、シイタケです。鍋の中に水を入れて、昆布とシイタケ、きくらげを入れて沸騰させます。
その他の豚肉と野菜は食べやすい大きさにカットしておき、沸騰した鍋の中に続けて投入。柔らかくなるまで煮ます。火を止めて、味噌を入れれば完成です。
汗腺がなく体温調節が難しいワンちゃんには、冷しゃぶとカボチャのスープがおすすめですよ。ビタミンB1が多い豚肉は、夏バテに良いと言われています。
用意する材料は豚肉とカボチャ、ピーマン、レタス、パセリと片栗粉を少々です。調理手順はカンタン。はじめに豚肉を茹でて冷ましておきます。次にカボチャ、ピーマンを適当な大きさに切って煮ておきましょう。
煮えたら水溶き片栗粉でとろみをつけます。煮た野菜と冷ました豚肉を御さらに盛りつけ、パセリのみじん切りをあしらって完成です。