猫は生まれてから大人になるまでに、20倍以上もの体格に成長します。特に、子猫のうちは体をどんどん成長させて筋肉や骨などを強くしていく時期でもあるから、栄養バランスに注意してたっぷりとご飯を与えよう。
生まれてから離乳するまではミルクを中心に、だんだん歯が生えてきたところで、ウェットフードなどを使って段階的にご飯を大人用のものに替えていくのがベストだよ。それじゃあ早速、幼少期の猫のご飯について注意しておきたいポイントを見ていこう。
生後4週頃までは「授乳期」と呼ばれる期間になります。猫は肉食の動物なので、高脂肪・高タンパク質を含んだ栄養たっぷりのミルクを与えてくださいね。
母猫が近くにいる場合は、できるだけ母猫から母乳をもらうようにしたいところ。親から直接良質な免疫をもらえるので、可能であれば母乳育児が理想的だよ。
母猫がそばにおらず、母乳育児が難しい場合は、子猫用のミルクを与えるようにしよう。
母乳と同じく、子猫用のミルクには脂肪やタンパク質が豊富に含まれていて、甘すぎないように糖分が調整されているから、下痢をする心配もありません。
子猫用ミルクを使う場合は、小さなサイズの哺乳瓶などに入れて軽く温めてから与えると、しっかりと飲んでくれるよ。
でも無理に与えすぎないようにして、猫のペースに合わせて飲ませよう。途中で吐き出したり、顔を背ける場合はそれ以上与えるのはやめて、間隔を置いてから与えるとベストだよ。
生後4週間もすると乳歯が生えはじめ、だんだんと歯が作られていきます。この頃から猫はウェットフードなどの食べ物にも関心を持つようになり、口にするようになるので、お水とウェットフード、柔らかいカリカリ(ドライフード)などを与えていくようにしましょう。
ミルクからいきなり大人用のキャットフードを与えると、歯が十分に成長していないので、噛み砕くのに時間がかかることがあります。
最初は飲み込みやすいように、子猫用のウェットフードを使うようにするととても効率的だよ。ドライフードをあげる場合はお湯で軽くふやかしてもOK。
食べてくれない場合は、スープタイプのご飯や水分量の多いウェットフードから始めるのもひとつの方法だよ。食欲がない時はミルクを軽く振りかけたり、食べやすいお皿や手のひらから与えましょう。
猫の中には、あまりお水を飲みたがらない子もいるけれど、お水はいつも新鮮なものを用意しましょう。子猫のうちは深いボウルではなく浅い容器にきれいなお水を入れてあげてね。
生後8週頃、ミルク以外の離乳食にも慣れてきた頃に、ようやく硬いものが食べられるようになります。体重が増えて体ができあがってきたら、いよいよ大人になる準備を始めます。
ドライフードにもいろいろな食感や柔らかさのものがあるので、はじめのうちは柔らかいものをメインにするのが正解。しっかりと大人の歯が生えそろったタイミングで、硬いドライフードも食べられるようになるよ。
猫にとって大切な栄養素は、脂肪やタンパク質、ビタミン、ミネラルなど。人間のように炭水化物を主食にする必要はなく、手作り食を与える場合は炭水化物が多くなりすぎないように注意してね。
市販のキャットフードは、必ず「総合栄養食」と書かれたものを選ぼう。総合栄養食には、体の機能を維持するために必要なビタミンやミネラル、タンパク質が必要な分だけ含まれているよ。
ただし、犬と同じくおやつや嗜好品などのあげすぎは肥満の元になるため要注意。フードを主食にして、しっかりとお水も飲ませてあげながら、おやつに依存しすぎないように注意してね。