僕ら犬の肝臓病にはいくつかの病気があるんだよ。その中でも肝炎は、急性肝炎と慢性肝炎があるよ。肝臓は「肝」という字が使われていて、「主要な部分」という意味をもっているよ。
字のごとく肝臓はからだの中でとても重要な働きをしていて、障害を受けるとその働きがうまくいかなくなるので、全身に影響を及ぼすことになるよ。
肝炎については、肝臓の細胞が壊死したり、炎症が起こった状態であり、放っておくと慢性化したり、それが進むと肝臓が硬く変質してしまう肝硬変にもなってしまう可能性があるため、分かった時点で早めの対応が求められるよ。急性肝炎と慢性肝炎について説明するね。
何らかの原因によって急に肝臓に炎症がおこることだよ。急性とは急激に発症し、期間が短く治るのが特徴で、数カ月から6カ月以内に治るもののことだよ。
急性肝炎が治らずそのまま進行しており、6カ月以上続いている状態のことだよ。急性肝炎とくらべて病気の期間が長く治りにくかったり、治ってもまた繰り返したりする状態のことをいうよ。急性肝炎が慢性肝炎に移行することもあるよ。
これらの病気は、遺伝もあるんだけど、毎日の習慣が原因で起こる病気でもあるんだよ。
僕ら犬は散歩に連れて行ってもらった時とかによくにおいをかいだり、マーキングしたりするくせがあるんだけど、その時のことが原因で肝炎になっちゃうこともあるんだ。
僕ら犬は汚いとかがわからなくて、人間のようにここは汚いからやめとこうとかがわからないからね。
そこは、飼い主さんにきちんとしてもらえると安心だね。
散歩していてきれいな公園とかの散歩道はいいんだけど、中には汚そうなところがあるよね。そんなところは、虫がいたり、土や水から知らないうちに感染して、それが肝臓の方にいって肝炎になっちゃうことがあるんだよ。あとね、散歩中にしらないうちに、ゴミだったり、薬剤や毒素などに触れちゃってしまって肝炎になっちゃうこともあるから注意が必要だね。
初期症状としては食欲がなくなり、体重も減るよ。吐き気や下痢をもよおすこともあり、元気がなくなるよ。また、水を大量に飲んだり、おしっこの量が増えることもありるよ。
これらは他の一般的な不調のときと症状が似ているので、気づきにくいこともあるよ。普段どうもなかった白目や歯茎が黄色くなったり、すると肝臓の障害が起き黄疸が出ている証となるよ。食後でなく便秘でもないのにお腹がふくれている場合も要注意だよ。
お腹にお水が溜まっている場合もあるよ。ひどい状態になれば、けいれんを起こしたり、意識がもうろうとしたり、肝性脳症になることもあるよ。
初期では症状の変化に気付きにくくわかりにくいこともあるけど、なんかおかしいなと思ったらひどくならないようにするためにもまずは病院で診てもらうようにしてね。少しでも早く検査や治療をして治すことが重要だよ。
急性肝炎の症状とほぼ同じ症状が出現するよ。
まずは肝炎にならないような生活を送ることが大事だね。僕ら犬は人間のようにはいかないので飼い主さんが注意しておくことで防げることがたくさんあるよ。予防をしっかりしておくことだよ。ウィルスや細菌感染の予防は、清潔にし、免疫力を低下させないことだね。汚れている土の上を歩かないようにしたり、ゴミがあるような衛生上よくなさそうな雰囲気の場所には近寄らないよう配慮が大切だよ。
食事は栄養をしっかりとり、散歩で適度な運動をさせ体力をつけることも大事だよ。
食事や散歩のときに気を付けるようにするなど毎日の生活のちょっとしたことでできることなので、かわいい愛犬が病気にならなくて済むように心がけるだけで違うからね。
犬が急性肝炎になる原因はいくつかあるよ。原因がはっきりわからない場合もあるよ。肝臓の細胞が傷つくことで炎症が起こるよ。なんらかの傷ができ、その傷口から細菌がからだの中に入り込み、肝臓で炎症を起こすよ。他には、ウィルスや真菌などの病原体がからだの中に入り込み、その感染によって急性肝炎を引き起こしてしまうこともあるよ。寄生虫も原因のひとつだね。食べたものの中で腐った食べ物を食べたりすることもよくないよね。そこには菌が繁殖している可能性があるからね。散歩のときによく拾い食いをしてしまうのはよくないね。気を付けた方がいいよ。
食中毒に関しては飼い主さんの注意で防ぐことができるので、意識しておくことが大切。これらが治れば問題ないけど、治らずにそのまま炎症を起こしつづけてしまい、慢性の肝炎となってしまう場合があるから気を付ける必要があるよ。細菌は、とても小さく、目で見ることはできない微生物だよ。栄養と水で増えていくし、ウィルスもとても小さく、細菌よりも小さいから、これも目で見ることはできない微生物だよ。感染力はウィルスによって違うけど、生きた細胞の中でしか生きられないので、他に感染しながら生き残ろうとするんだよ。
また、さまざまな薬物を使った場合に起こしやすくなるんだよ。薬物とは、ホルモン剤や麻酔薬、鎮痛薬、免疫抑制剤などの薬を使用していたときに、誤って硫酸、水銀、ヒ素や銅などの毒素や化学物質がからだの中へ入り、肝臓に障害が起きてしまった場合やクッシング症候群や糖尿病といった病気があることも発症の原因となるよ。それがない犬より肝炎を発症しやすい状況にあるよ。万が一、事故などで肝臓に障害を受けた場合も肝炎の要因にはなるよ。慢性肝炎もこれらの状態であったり、遺伝的なものもあるよ。犬の種類によっても管制官炎を起こしやすい犬の種類があるよ。ドーベルマン、スタンダードプードル、ラブラドールレトリバー、ドーベルマンたちだね。
急性肝炎と慢性肝炎の治療法についてだけど、 予防をしっかりしていても、なんらかの影響で肝炎になってしまう可能性もあるよ。急性肝炎や慢性肝炎にかかってしまった場合は、まずは病院へいき、獣医に診てもらいもらうことだね。
肝炎の診断をつけるときに肝臓の一部の細胞をとって肝炎かどうかを調べる肝生検という治療は、輸液や抗生剤などの点滴治療や飲み薬、食事などの栄養療法を行うよ。お腹に水が溜まって苦しそうなときにはお腹に針を刺して、お腹の水を抜くよ。
薬によって症状をコントロールしたり、病気の進行を遅らせたりするよ。原因が特定されれば、それに合った適切な薬が出されるよ。ワクチン接種をしていれば防げるものもあるよ。
細菌の感染が原因である場合は、抗菌薬が使われるよ。慢性肝炎が末期になってきて肝性脳症が出た時も、全身の感染リスクを軽減するために抗菌薬が使用される場合があるよ。
肝臓に障害が起こると脂肪などを分解する胆汁がうっ滞するので、胆汁酸をためるのを調整する働きや胆汁によって肝臓の細胞に影響が出にくくする利胆剤というものが使われることもあるよ。
胆汁がうっ滞しているばあいや慢性肝炎の時に使われることがあるよ。
炎症を抑えたり、肝臓が線維化しなうようにするための薬だよ。慢性肝炎になって進行すると、肝臓が硬く変質してしまい肝硬変という病気になってしまうからね。繊維組織を軽減させようと治療の比較的初期段階に使われることが多いよ。人間にもステロイド薬は使用されるけど、感染のある時は使えないので、慎重に投与されるよ。もし使われたときは、量もきちんと調整されていますので、減量なども厳密にされるよ。飼い主の判断で自己中断などは絶対ないようにしよう。
ステロイドで炎症が減ったり、ステロイドが使えないときには、繊維化を少しでも遅らせるように抗線維化薬が使われるよ。
病状が進行して末期になった場合には、潰瘍を起こしてしまう可能性もあり、その時には抗潰瘍薬を使ったり、お腹に水がたまった時には、利尿薬を使う場合があるよ。
食事は飼い主さんができる治療になるから、しっかり知識を身につけたいね。
肝炎ではタンパク質の栄養が不足しがちなので、厳しい栄養制限はないよ。だけど、栄養を分解したりする働きが普段よりも衰えているから、消化や吸収によい良質な食事がいいよ。食欲がなくなる症状があるから、なるべく愛犬の嗜好にあった食事を出した方が僕ら犬も食欲が少しは違うからね。
元気な時には一度に大量を与えることもあるかもしれないけど、肝臓の機能が低下している状態なので、負担がかからないように少量を1日に4回~5.6回に分けて与えるといいよ。
オートミールをスキムミルクで煮る
鶏肉に火を通す
チーズとささみとかぼちゃをよく混ぜる
僕ら犬には人間のようになんでも食べていいのではなく、食べるとよくない食べ物があるからね。栄養のバランスを考えた時には、食事で補うには大変なこともあるので、食事とともに不足しがちな栄養分をサプリメントで補うことがいい方法だね。肝炎の治療には毎日の食事が大事だから、準備した食材に不足しがちな栄養素だけをサプリメントで補えば、バランスよく栄養をとることができるよ。